プレイベントフォーラム
世界遺産地玉置水源の森
いのち輝く神域林景観再生を目指して
ネイチャーポジティブの国際目標を視野に
イベントは終了しました。
ご参加いただきました皆様ありがとうございました。
概要
開催内容 | 1)フォーラム:2023年11月11日(土) 2)玉置古道walk:2023年11月12日(日) |
主催 | 玉置の世界遺産を守る会 |
後援 | 玉置神社 |
案内チラシ | 世界遺産登録20周年プレイベントフォーラム.pdf |
1)フォーラム(2023/11/11)
聖地玉置は山全体が御神体であり、そのエネルギーが巨杉群や神社を支てきました。かつての広大な神域自然林の大半は杉檜の人工林に代わり、その成長に伴い森林環境は悪化、生態系は貧弱化して、水源間揚力は衰え続けています。世界遺産として評価された「自然と人間が一体となって織りなされた宗教文化的景観」の後世への継承は、どうすれば?世界遺産登録20周年を来年にひかえ、玉置の森の将来を考えます。
登壇者紹介
挨拶:舛谷 武 氏
基調報告:原 秀雄
水野 雅弘 氏
政府の再生可能エネルギー事業者育成やSDGs人材育成、脱炭素など持続可能な地域プロジェクトを推進。
外務省や環境省など政府の普及啓発事業などプロデュース。
高野山や熊野古道など観光振興や移住政策など自治体の地方創生に深く関わる。
玉置 公良 氏
和歌山県議の時「熊野古道を世界遺産に」と提言。「高野熊野世界遺産連絡会」を立ち上げ、会長として登録活動に尽力する。登録実現後、国会議員となり、玉置神社神代杉の着生木伐採問題に議員連盟代表として調査に当たった。
栂嶺 レイ 氏
20年間、北海道から熊野に通い、人々の信仰、伝説、生活古道等を追い続ける。
著作に「誰も知らない熊野の遺産」(ちくまカラ一新書)他。
この本での紹介が、熊野街道上にあった玉置神社一の鳥居再建につながる。
原 水音 氏
1989年、カリフォルニアから玉置神社神域内の玉置川集落に移住。
ここで生まれた三男は、世界で活躍するマジシャンHARA。
著書に「聖地をたどる旅熊野」(アールズ出版)
「地球のまわる音を聞きながら」(光文社) 他
開催日 | ■フォーラム:2023年11月11日(土) |
開催時間 | 13:00~16:00(開場 12:30) |
開催場所 | 十津川村民ひろば 奈良県十津川村折立285 [地図] |
料金 | 入場無料 |
定員 | 200名 |
予約 | 会場の都合で予約申し込みをお願いしていますが、予約無しでの当日参加も歓迎です 【お申込みフォーム】お申込みフォームの締切:2023年11月7日 |
連絡先 | E-mail:project.for.tamaki@gmail.com |
2)玉置古道walk(2023/11/12)
玉置古道walkでは、参加者の皆さんと一緒に松平参詣道を歩きます。
松平参詣道は、玉置への表参道の一つ、三重県熊野市からの木之本街道の最終部分になります。滝が連続する渓流沿いの道で、玉置が水源山であることが実感できます。
開催日 | ■玉置古道walk:2023年11月12日(日) |
開催時間 | 8:30~12:00 |
開催場所 | 松平参詣道(玉置川集落~玉置神社へ) |
集合場所 | 玉置神社 駐車場 ※お乗り合わせの上あるいは貸切バス(有料)にて玉置川集会所まで移動します ※貸切バスの料金は、人数が確定してからの金額の算出となります。 追って、事務局より連絡いたします [地図] |
料金 | 参加費500円(保険料込み・バス料金別) |
定員 | 30名 |
雨天時 | 小雨決行。 天候悪化が予想される場合は、前日までにメールにてご連絡いたします。 |
装備 | ハイキングや小登山向きの服装や持参品をお願いします。 |
予約 | 事前申込制→【お申込みフォーム】よりお申込ください お申込み締切:2023年11月7日 |
連絡先 | E-mail:project.for.tamaki@gmail.com |
玉置水源の森 神域林景観再生に向けて
紀伊山地では、豊かな自然のもとで山や岩、森や樹木、川や滝などを神聖視する自然信仰の精神が育まれ、修験道の吉野大峯、神仏習合の熊野三山、密教の高野山の三つの山岳霊場が生まれました。これが「自然と人間が一体となって織りなす世界に類を見ない文化的景観」として評価され、この地が世界遺産に登録されて来年は20周年を迎えます。
玉置は明治維新時、伊勢神宮に匹敵する広大な神域自然林を持ち、山自体がご神体であり、紀伊半島の水源の山としても崇められ、神仏の籠もる特別な地域として人々の信仰を集めてきました。玉置への信仰とは、社殿や玉石や山頂付近に残された巨杉群への参拝だけではなく、山裾と森林、流れ出る水系、静寂な気配、この地域の自然に身を置くことであったと思われます。
しかし、この130年余りの間に自然林の大半は人工林に置きかわり、植えられた杉檜の成長に伴って谷水は減少、落ち葉の蓄積されない急斜面からは土砂が流出して、深く美しい淵を埋めています。豊かな森から生まれた多種多様な動物、植物、昆虫類も激減してしまいました。巨杉群に象徴される大自然の聖地をつちかってきた周辺の森のパワーは低下しています。
このまま放置すれば状況はますます悪化し、聖山の水源涵養力も衰退し続けてゆくでしょう。
玉置山南面には、神武天皇東征に関わる玉置古道をはじめ、豊富な歴史文化自然資産が埋もれたままになっています。また近年、林野庁が人工林の多様で健全な森への誘導を求める中、神域地に展開された村有人工林の将来をどのように描いてゆくのかという村の課題も出てきています。
地球環境問題の深刻化や社会情勢の混迷が深まるにつれ、スピリチュアルな世界に心の拠り所を求めてこの地を訪れる国内外のツーリストの数は増加を続けています。参拝客の多くが、ここは生きている聖地であり、神々の息吹に触れることのできる貴重な場所と明言しています。二千年を超える歴史を持つ玉置が、この先も千年二千年にわたって現役の聖地としての役割を果たし続けてゆくために、今を生きる私達はどうすれば良いのか。
この地を支えてきた生命力豊かな森林エネルギーの回復を目指し、広大な自然林であった神域林景観を再生させるプロジェクトが求められています。(「神域」は歴史文化的意味で使用)
2023年1月にカナダで開催されたCOP15では、人類存続の基盤として生態系による恵みを維持し回復させ自然を守るために、生物多様性を回復する”ネイチャーポジティブ(自然復興)”の国際目標が採択されました。2030年までの目標達成のため、国は気候変動や水源涵養、歴史風土保全、エコツーリズム等の様々な分野の施策と連携したロードマップを発表し、地方自治体や民間団体へも積極的な取り組みを要請しています。
私たちは、この地域の景観再生に向けた取り組みを、”ネイチャーポジティブ”に向かう世界の流れと呼応した形で展開することが望ましいではないか、と考えています。
この紀伊山地の文化遺産を未来に継承するには、これまでの道普請等の保全だけでなく、強靭な森や水源涵養力を持つ文化遺産を目指し、古道周辺の自然や生態系が放つ生命力や精神性に訴求する環境や原風景を復元していく必要性があります。玉置山周辺の森の植生や水脈を調査分析し、生態系豊かな森を目指す事業により新たな人口流入を図り、精神性や自然への畏敬の念を抱く祈りの文化を求めて訪れるトラベラーの期待に答え、地域観光経済の発展と災害に強い森づくりを目指していきたいものです。
この地域が足元に抱える課題は紀伊山地全域の課題でもあり、日本各地での共通課題でもあります。
世界遺産20周年を控え、それらをグローバルな視点からも見直し、国内外の人々の協力も求め、いのち輝く未来に向けての新しいアクションを共に考えるフォーラムを開催します。
ご支援のお願い
活動資金が不足しています。ご支援をお願い申し上げます。
記号:14710 番号:20301391
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